女王様御用達。





ルールは、アタシに土産を持ってミアに会いに行けとは言った。

あと、ハチが逃げ出さないようにと、何かあったら身を守る役をアタシに命令した。



「リンゴ食いますか?」

「いらん」


ハチはサジに刺したリンゴを持って、残念そうにリンゴを見つめた。



さっきまで王子が座っていた椅子を見つめながら、アタシは鼻息を荒くする。


……確かに『王子を守れ』、そうは言われてない。


確かに他国の人間が安易に手を入れていいような簡単な問題じゃない。


国を背負う王の行く末の話しなのだから。



「なあ、エロ作家」


「……なんですか?女王騎士さん」


「お前はルー……女王から、どういう話しをかけと言われている?」


「だから、死神の話ですよ。話は通っているでしょ」


「……内容はどう持って行けと?」


「『お前に任せる』、と」



ははあ、あいつの言いそうなことだ。



あいつは肝心なところは適当にぼかす。


あいつはいつもそう。



『どうせ、アンタは私の指示には従わないんだから、命令しても無駄』

『適当にしちゃうんでしょ?まずくなったらこちらも適当に部下のせいにするから問題ないわ』

『まあ、アンタが適当に余計な事をしてくれても、大筋なところは大概あっているからそこら辺は信じているのよ。ニア』



女王の言葉を思い出し、アタシは微笑んだ。





「「『だから、適当にやりなさい』」」





何故か口にした言葉が、ハチとかぶった。

ハチとアタシは目をぱちくりしあう。


「……何?何よ?」



「い、いや、女王がそう言っていたなって。ニアさんは?」




……そういうことか。

この件はアタシの自由にやっていいんだな、ルール。


アタシは背中を丸めて笑い始める。


「ニアさん?」

「アタシが派遣された時点で、自由に大暴れしていい許可は最初から出てたんだな」

「え、ええ!?」


アタシは枕を拳で叩く。


「あのガキ絶対、泣かしちょる!!」