女王様御用達。

「たとえ、新王の身内だとしても、神の使いに逆らうと容赦しないぞ」



「だーから、それはてめえが勝手に決めて押しつけているだけだろうが!!」



「貴様をずたずたに切り裂きその臓物を引きずり出したいところだが、我も忙しい」


「あ?」


「貴様の処刑は後日行う」


と、銀色の羽根を羽ばたきどこか空へ飛ぼうとする。

アタシは中指立てて叫ぶ。


「アタシにその悪趣味な銀色を悪代官ばりに引っ張って、くるくる回してすっぽんぽんにされて吊されるのが怖くなったんですかー?おじょちゃーん」


自称神の使いは羽根を止め、空中に止まった。


「……ゲスめ」


「逃げ台詞吐いて敗走する神の使いよりかはいくらかマシね」


その時、銀色の刃が私の体を貫いた。


それが神の使いの羽根型の薄い刃と気づいたとき、アタシの体は冷たい地面に転がっていた。


体の中にどこまでも体温を奪う物が入った感覚。


それまで突き立てられたどんな剣よりも氷よりも冷たく感じた。






「お姉ちゃん!!」






……遠くで聞こえるミアの声を聞きながら、月を背にする神の使いのシルエットを睨み付けた。





……たかが、神のパシリがでかい顔をしやがって。





そう、確かに言おうとした嫌みは声にならず、口は血だけしか吐くことは無かった。