女王様御用達。

王室に通され、アタシたちはしばらく待った。

ハチはウロウロと落ち着かない様子で歩き回り、アタシはタバコを二本なくなるほど。


そしてミアは戻ってきた。


「お待たせしました、こちらにどうぞ」


そしてアタシの手元のタバコに目を向けると指を鳴らす。

ジュッと音を上げ、タバコの火と煙が消える。


「禁煙でお願いします。お姉ちゃん」


こいつは。

手の中の冷えたタバコを、王室奥のゴミ箱に捨て、進む。


きらびやかな王室の奥は、それより幾分控えめな廊下だった。


暗いその道は何か舞台裏のような。


ルールの部屋はシンプルだが、これより光を取り入れている。




「ここがフォーク王子の部屋です」


護衛が2人立っていた。


「王子、失礼します」


客人を直接自分の部屋に通すのか?


偉く友好的な王子?

何かの罠かと一瞬思ったが、嘘をつけばミアの顔に出る。

また、リュウズの使者に何かするともおもえない。

『うん』

中の部屋は大きなベッドが中心の部屋だった。

医療器具が回りにごちゃごちゃ置いてあり、アルコール臭がする。

蝋燭で優しく照らされた中心に、彼の姿はあった。

年の頃は15くらいだろうか。


薄い金色の髪。

やや前髪が伸びていて目を覆う。


「王子」

ミアが指先で前髪を払うと、黒いまん丸の目が覗いた。

幼い、そんな印象があった。