女王様御用達。

ミアは顔には出さないが、立場上王の妾として耐えて来たに違いない。


「王って、スーフ王だっけ?」


「その方は私がこの国に来た時に亡くなってしまったの。スーフ王が残した息子さん達が王位継承で争ってたんだけど、暗殺とか病気とか即位辞退とかでコロコロ変わって」


誰もいない王座はとてもがらんとしていた。




「今はフォーク王子が王位継承を目前としているの」




ハチはきょろきょろしながら王子を探す。


「ちょっと待ってて」


ミアはアタシ達を置いて、パタパタ別の部屋に向かった。



「……どの国も王位継承って揉めるのか」


ハチは寂しそうに呟いた。


「その身分に生まれたから仕方ないんでしょ」



アタシはガランと開いた王座を見つめた。





「……戦わなきゃ。勝たなきゃ、欲しい物は手に入らない」




『そうだよね。戦わなきゃ、勝たなきゃ、欲しい物は手に入らないんだよね』




同じ事を、いつかアタシに抱きつきながらミアが言っていた。