口に木の実をいっぱい詰め込んだハチが走ってくる。
「あのリスみたいな方は、お姉ちゃんの彼氏さん?」
「リスというよりイヌだな」
「?」
「作家の端くれ。ルールから、童話をかけって言われているらしい」
まあ、犯罪者の下りは必要ないだろう。
変な心配をさせるだろうし、そんなに有害なことを出来る奴でもなさそうだ。
ハチは種ごと口の中の物を飲み込んだ。
そして、ミアを見て一言。
「うお、すっげー美人!!」
……アタシには全くもって一言も言わなかった褒め言葉を並べる。
「ありがとう」
「良かったら付き合ってください」
こいつ、手、早っ!!
「ゴメンね。心に決めた人がいるから」
ハチはその場にへなへな座り込んだ。
「おもしろい人」
ミアは笑う。
「どうでもいいが、コイツ、アタシの妹なんだけど」
ハチはアタシとミアを見比べる。
私と妹は年は3つ離れているが顔がそっくりだと言われている。
もっとも私は、彼女と違い頭をドレッドヘアにしているし、雰囲気は清楚系とはかけ離れているが。
「パーツが類似なのに、人間性でこうも違ってくるのか!!」
「貴様、土に埋めてやる!!」
「ギャー!!年増に襲われる!!」
「年増言うなー!!」
ハチとアタシの追いかけっこは1時間続いた。

