女王様御用達。


ひらけた公園には果物や野菜がたわわに実っていた。


「ご自由にお食べ下さい。ただし食べたあとの種や皮は土に埋めてください」


と立て札がある。


「食べ放題かよ」


ハチはその公園に突っ込む。

一応転売がいたら困るらしく、係員的な人が随時公園を回っているようだ。

ハチはおいしそうな実を二、三個見つけて食べている。

「うまっ!!」

おいしく食べているハチに私は笑った。

「この国で餓死する奴はいないんじゃない?」


「うん。この国では、餓死する人も職業に困る人もいないの」


そう背後で聞こえた声は懐かしい声だった。

振り返ると肩くらいまで髪を伸ばした女がこちらをのぞき込んでいる。

年は26歳。

髪は栗色の髪を額の真ん中で分け真珠の耳飾りをつけた耳にかけている。

青い大きな目に長いまつげ。

悪戯っぽく口を引いて笑う表情の作り方は昔と変わらない。


「ミア?」


「ルールちゃんから、『姉を土産つけて送りつける』って聞いてたら。異国の軍服来た酒臭い女がいるって通報が合ったから、きっと、お姉ちゃんだって」


彼女はそう呟き吹いた。