「アタシはニャア・ミスティック・クリスタル。女王騎士よ」
「女王騎士ってことはクロと同じか」
「女王騎士歴はこっちが上」
実力はどっちだろう。
あの子、やたら強くなるスピードが速いし、でもまだ12歳だし。
最終的には負けるかもしれないが、今のところは負けないかな。
「なあ、クロ元気?」
ハチは目を輝かせた。
そう言えば、適当に見たこの人間の資料、活字嫌いのアタシが魅入るほどちょっとおもしろかった。
実は、こいつ自身、国中に発禁本をばらまいた犯罪者。
そして、女王騎士でも飛び抜けて悪人嫌いのクロがその護衛についたんだけど。
意外と仲良く出来たらしい。
あの子、『犯罪者なんてムシケラ以下』っておぞましい嫌悪感持っていたから、びっくりしたもんだ。
「今、反抗期らしいけど、戦争に行けるくらいだから相当元気じゃない?」
「戦争?」
「うん。結構女王騎士借り出されてるの。先代の王がつまらない条約結んじゃったばかりにね」
今、暇なのはアタシくらいのものだ。
「はあ、大変なんだな。クロ」
彼はちょっと苦く笑った。

