女王様御用達。

シルルクが今までやってきた歴史とそう変わらない。




彼は、この女王の手の中で完全に制御されるために罪人にされたということか。



確かに、法律を破り表現過剰な小説を書いたポチは悪い。



ポチの刑は、女王による私刑。



それにより、四年間の奉仕作業をしているということか。




本名もまともに名乗れない状況で。





「一番都合のいい保護方法だった。公費を使い、最低限人間として生かしつつ、歩き回る禁忌魔法書を手の内で管理するにはそれしかなかった」


「……」


「しかし、いつまでも公費を奴のために削る訳にもいかない。だから、この状況をどうにかするために今回の小説を書かせることにした」



たしかに、おかしいとは思っていた。


本当に、心に訴える作品を書くならば、リュウズには作家が揃っている。

それなのに、わざわざポチという中途半端な物書きを派遣したことだ。




「本の中の彼女が出るのは、奴が強く思い入れのある作品を書くときというのは分かったからな。その状況を作らなければならない」




僕はぴくりと目元に引きつりを覚えた。