女王様御用達。

僕の剣がしなり、ウリム剣先を弾く。


ウリム王子は僕の動きを見ながら、確実に脇腹をえぐってきた。


やっぱり僕は接近戦にはむいてない。


「どうしたの?さっきとってもいい動きしてたでしょ?」


認めたくないが、剣が相当できる。



「顔も余裕がなくなってるよ」



地面に倒れるレースさんの横で、ポチが背中を丸くし頭を撫でていた。

目を強く閉じ、いたたまれない表情で何か言いたげだ。

僕は無力だ。

優しくしてくれた女の人一人守れない!!


「ほらほら、泣いちゃうと前が見えなくなるよ」



彼の剣が僕の胃を刺す。


僕の体をいじくっている木に、僕の感覚神経を鈍らせるように指令を下す。



「おちびちゃんは、ママに甘えていればそれでいいと思うんだけどね」


意識が遠くなる。


「起きて」


彼は僕の腹を蹴る。



僕は地面に転がって、先に転がっていたデスト王子に当たった。


「……っ」


デスト王子は衝撃で顔をゆがめる。

痛みでのたうち回ってはいるが、部位は肩。

出血は酷いが動けないこともない。

「……貴方だけでも逃げてください。デスト王子」


「だーめ」


デスト王子の足に剣を刺す。





「あああああああああああ!!」