木々の影から、多数の気配が生まれる。
保護色の兵士達がこちらをのぞき込む。
やがて、道の奥から馬車の音が響き、そいつは現れた。
デスト王子。
グルだったのか?
しかし、馬車から降りたデスト王子は、状況判断が出来ていないようだった。
国境で倒れるレースさん。
長く伸びた剣を掴み、睨み付ける僕。
それに対峙する赤頭巾と、その人質ポチ。
道には多数の木のコブが転がっている。
彼は遠くを見るような目で僕らを眺め。
「どうなっているんだ?」
と、敵としては似つかわしくない台詞を吐いた。
「元はと言えば、貴方が悪いんですよ。兄様」
彼は銃を構えていない手で自分の頭巾を取る。
現れた美男子に、デスト王子は至極驚いた様子だった。
「ウリム…!?」
「貴方がレースの父親を殺すから、すべてが狂った!!」
彼は吠えた。
「すべて狂っただと!?」
ポチはチラチラとレースを気にしている。
全く動く様子はないことに、彼は視線を落とした。
出血量がハンパ無い。
「貴方のせいで、この国が築いていた勇者象徴文化はすでに終わったんだ」
彼は嘲笑う。
彼は意味が分からないらしい。
僕も意味が。
父親?
墨塗りの父親の名前。
何故レースが消す必要があったか。
その事実を本を貸す王子に見られたくないから消していて。
……そして父親の情報を消しても支障がない理由は。
「もう、バケモノは生まれないんだからな!!」
そうか。
確かに、国に隔離されている家族で、国交が無く、国民から敵扱いにされていたのに300年も繁栄していたのは少し疑問だった。
でも、納得がいく。
デスト王子がひき殺した事で勘当されかけた本当の理由も。
遺伝子疾患が異常に多く出た家族も。
だが……その事実はあまりにも……酷すぎた。
保護色の兵士達がこちらをのぞき込む。
やがて、道の奥から馬車の音が響き、そいつは現れた。
デスト王子。
グルだったのか?
しかし、馬車から降りたデスト王子は、状況判断が出来ていないようだった。
国境で倒れるレースさん。
長く伸びた剣を掴み、睨み付ける僕。
それに対峙する赤頭巾と、その人質ポチ。
道には多数の木のコブが転がっている。
彼は遠くを見るような目で僕らを眺め。
「どうなっているんだ?」
と、敵としては似つかわしくない台詞を吐いた。
「元はと言えば、貴方が悪いんですよ。兄様」
彼は銃を構えていない手で自分の頭巾を取る。
現れた美男子に、デスト王子は至極驚いた様子だった。
「ウリム…!?」
「貴方がレースの父親を殺すから、すべてが狂った!!」
彼は吠えた。
「すべて狂っただと!?」
ポチはチラチラとレースを気にしている。
全く動く様子はないことに、彼は視線を落とした。
出血量がハンパ無い。
「貴方のせいで、この国が築いていた勇者象徴文化はすでに終わったんだ」
彼は嘲笑う。
彼は意味が分からないらしい。
僕も意味が。
父親?
墨塗りの父親の名前。
何故レースが消す必要があったか。
その事実を本を貸す王子に見られたくないから消していて。
……そして父親の情報を消しても支障がない理由は。
「もう、バケモノは生まれないんだからな!!」
そうか。
確かに、国に隔離されている家族で、国交が無く、国民から敵扱いにされていたのに300年も繁栄していたのは少し疑問だった。
でも、納得がいく。
デスト王子がひき殺した事で勘当されかけた本当の理由も。
遺伝子疾患が異常に多く出た家族も。
だが……その事実はあまりにも……酷すぎた。

