女王様御用達。

「……正面突破しかなさそうですね」



レースさんの冷静な一言に、僕は救われた。


そんな彼女は僕に耳打ちする。

「クロくん、大丈夫?」


あからさまにふらついてきた僕に、彼女は気づいたらしい。


僕は無理矢理笑顔を作る。


「国を出たらどこか隠れる場所を探しましょう」


「……クロ君……」


彼女は綺麗な手で僕の頭を撫でた。


「自由までもう少しですから。もうちょっとがんばって走ってくださいね」


彼女も少し笑ってくれた。



検問は10人。


森から帰ってこない兵士がいるから若干騒いでいるようだ。

だが、特別に警備が強化された様子はない。


いける。


僕は片手に剣、片手に手製クナイを装備し、茂みから飛び出す。


彼らは銃を向けたが、僕の小ささに口を開けた。



「子供!?」



その一瞬をつき、僕は四方にクナイを放つ。


首や手、顔、服、突き刺さったそれらは、急速に成長し始める。


「何だ!?」

あっという間に木の枝が覆い、動けなくなる四人の兵士。

ポケットからクナイを補充し、睨んだ事で、残りの6人は僕を敵として認識したらしい。



「撃て!!!」


僕に向けられる銃弾を、右手の剣を盾に変化させ、防ぐ。