「10秒前、9、8‥」

『やった、10本シュート入った!!第一ステージクリア』

私はガッツポーズをして喜んだ。


『遅い(笑)』


『へっ?』

聡は私よりも前にクリアしていたみたいだ。


『うそ??』


「続いて第二ステージに入ります。ゴールが上下に動きます。制限時間は30秒間。
3・2・1・ピー」

第二ステージが始まった。
私は、どっちかっていうと上下に動く方が得意だ。でも‥今日は調子が悪く9本しか入らなかった。


「残念。ここで終了」
私は、ここでゲームが終わってしまった。じゃあ、聡も終わりだろうと思ったら、まだボールを片手で掴んでいた。

『嘘??』


『本当。じゃあ、俺の勝ちだな(笑)』

「続いて第三ステージに入ります。ゴールが左右に動きます。制限時間は30秒間。
3・2・1・ピー」


聡だけ第三ステージが始まった。私はそんな彼の姿を見つめ、いつの間にか応援していた。

『あと1本。頑張って。あ~‥』


「残念。ここで終了」
聡はここで終了した。


『残念だったね。あと1本だったのに』


『いいよ。俺の勝ちだし(笑)』


『そうだった。アイス‥それより、私は何をおごればいいの?』


『おごらなくていい。後で俺のお願い聞いて』


『後で?何するの??』


『それは‥じゃあ、今日の帰りにしてもらう』


『う。まあ、勝負に負けたんだから仕方ないよね。じゃあ帰りに‥。それにしても聡バスケ上手いね。テニス部だったのに』