私は、明日のデートの事で頭がいっぱいだった。

『久しぶりのデート。何処に行こうかな?』

プランを練るために本屋で立ち読みをしていた。「最高のデートプラン」まさに、今の私にピッタリの本を手にとりレジに並んだ。


『あれ?愛‥じゃない??』

突然、誰かに声をかけられた。振り向くと‥


『桃花?』

そう。私を呼んだのは、大学時代の友達「桃花」だった。彼女と逢うのは‥ゴールデンウィーク以来だ。


『やっぱり愛じゃない!!久しぶりね。元気だった?』


『うん。桃花は?あれ?今日って平日だよね?あっ、仕事の帰りか。』


『公務員はいいわよ。完全週休2日制の上、5時で上がれるもの。愛は?』


『私?私も、今日は定刻時間に上がって今は本を買いに来たんだ。』

そう言って持っていた本を見せた。


『「最高のデートプラン」って‥愛、彼氏いたの?』


『あれ?話してなかったっけ?』


『聞いてない!!仕事終わったって事は、これから暇だよね?ちょっと付き合いなさい!!』

本を買った後、強引に喫茶店に連れて行かれた。