あれから約2週間が経ち、やっとお父さんにも時間のゆとりが持てるようになった。

仕事が終わって家に着くと、珍しくお父さんが先に家に帰っていた。


『ただいま。』


『おかえり、愛』


『お父さん仕事落ち着いたの?』


『やっとな‥少し連休が取れそうだよ。』


『本当!?ねっ、いつ?いつ休みなの?』

私はお父さんに近寄った。


『えっ?えっと‥22日から少しなら‥』


やった。私は小さくガッツポーズをした。

『お父さん、22日は予定入れないでくれない?』


『何かあるのか?』


『聡を‥この前話した、結婚を前提として付き合ってる彼に逢って欲しいの』

お父さんは、無言のまま立ち上がった。


『お父さん!!』

無言のまま自分の部屋に行ってしまった。


『もう!!』

私は腕組をして怒った。すると、お母さんが冷たい紅茶を持ってきてくれた。


『愛、これでも飲んで落ち着きなさい』


『でも~‥』


『大丈夫。お母さんからも、もう一度話しておくから。』


『分かった。はぁ‥』

私は紅茶を一口飲んだ。