『じゃあ、家に入ろうか。』

聡に伝えてから玄関に向かうと腕を引っ張られた。


『服装とか、これで大丈夫か?』

最終確認を私に託した。


『髪型良し、ピアス大丈夫、爪も切ってあるし、服装もこれで大丈夫だよ。』


『そっか。』

聡は少し安心していた。


『じゃあ、行こっか』



只今の時刻4時50分。
予定より少し早く家に着いた。


『ただいま~。お母さん材料買ってきたよ』

玄関で靴を脱いでいると、お母さんが玄関まで来てくれた。


『おかえり』


『ただいま』


『聡さんも、おかえりなさい』

その言葉に聡は凄い驚いていたけど、嬉しそうに「ただいま帰りました」なんて言っていた(笑)


『それより、お父さんは?』


『部屋にはいるんだけど、閉じこもったまま出てこないのよ‥』


『全く何してるの!お父さんは‥』


『大丈夫よ。今日来ること知ってるし、カレーの匂いがすればお腹すかせて出てくるわよ』


『こうなったら今までで一番美味しいカレー作ってやるんだから。ね、聡!!』


『う、うん‥』

聡は少し戸惑っていた。


『さ、玄関では何ですから上がってください』


『では御邪魔します。』


私たちは台所に向かった。