『私、あんまり得意じゃないんだよね‥打ち返すのがやっと。』


『仕方ないな~教えてやる』

そう言って、聡は優しく私に指導してくれた。
他にやりたい人が来たら辞めようと思っていたけど、誰も来なかったから結構テニスコートを占領していた。


『ふぅ~疲れた。汗凄い!!』


『本当だ。シャワー浴びたい‥あっ!!』

私はあるものを見つけた。


『ここ、何でもあるんだな(笑)』

そう。それは温泉だった。


『愛、時間もないし30分以内に出て来いよ』


『了解!!』

しばらく2人は離れていた。




30分後。

私が出てくると、すでに聡が待っていた。何も言わずに髪の毛をグシャグシャにした。


『よし、行くぞ』


『何したかったの?』


『髪‥乾かさないで出てくると思ってたから‥』


プッ。
思わず笑ってしまった。なんだか私のお父さんみたい‥




その後、2人でスーパーに買い出しに出かけた。
時間をきにせず、ずっと動いていたから今になってお腹がすいてきた。

『聡~早く帰ってカレー作ろう』


『そうだな』

私たちは、愛の家に向かった。