『機嫌‥直ったみたいだな。』


『え?』


『バスケの時、悔しそうな顔してたから‥』

気づいてたの?


『あれは、二重に悔しかったの。一つは、勝負に負けたことなんだけど‥聡がバスケの助っ人してたってこと、さっき知ったから‥』


『それで‥。ごめんな。』


『ううん。今度は負けないから』


『臨むところだ。あっ、溶けてる』

そう言って私の食べていたアイスをペロッて舐めた。


『『はははぁ〜』』

2人で笑った。




『愛ってさ、子ども好きだよな。』


『うん。中学の頃は、保育士になりたかったもん。たぶん、大学に行かなかったら保育士になってたと思う。聡だって子ども好きでしょ?』


『どうしてそう思うの?』


『だって、子どもを見る目が優しいから。本当は一緒に遊びたいんじゃないかな〜なんて思ってた。』


『へぇ〜、よく見てるじゃん!!いい子いい子』

聡は私の頭をよしよしって撫でた。


『私も子どもだって事?』


『そんな事一言も言ってないだろ(笑)それより、次は何やる?』


『次は‥やっぱり、あれでしょう』

私が指差したのはもちろんテニスコートだ。