飛び交う銃弾と硝煙。その間に駆け入り、被写体を狙う。

カメラマンを職業にする者には、ファインダーを覗く事で恐怖が無くなる時があるという。

それは、逆に自らの死の危険も顧みない行動ともいえる。
実際、部隊の兵士には良く思わない輩も少なからず居る。


兵士とカメラマンの違いは、兵士は何かを守り、『敵』を倒す事。

カメラマンは、被写体を撮り、その一瞬をフィルムにとどめる。


カメラの機材は約25kg。食料やその他の物を含めると約40kg。普通の兵装と、あまり変わらない重さがある。

男は戦闘・サバイバル訓練は受けているが、身を守る物はヘルメットと防弾チョッキのみ。
武器はサバイバルナイフだけなのだ。

しかし男は最前線に自ら身を乗り出してシャッターを押す。

カシャ!!