電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

そして双子の石像。
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「またか。」
「?何か言ったかい?」
お巡りさんが聞いてきた。
「いえ。どうもありがとうございました。」
そう、言って交番を後にする。
そして僕は歩き始めた。さっきの記憶は一体何を意味するのか。まだ、分からなかった。でもきっと僕に何かを伝えたいモノがあるはず。でも今は、そのことには触れないでおこうと思う。
…僕は先へと進んでいく。なにもかもあの頃とは違い、別な街へと変わっているかのようだった。
そう。街はいづれ変わってしまう。建物や公園の数、又は流行りのモノも。なにもかも。こうしているのも、何かと変わっている。僕はこの街にきっと探し求めている“モノ”が見つかると思った。だから僕はこの街に引っ越してきた。
何かを探したい。追い求めたいモノがあるとき、きっと見つけないと後悔してしまう。