電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

「これかな?」
私はスイッチを手で押した。すると、チカチカと蛍光灯が付き始め、明るくなった。あんな薄暗く気味が悪い廊下を渡っていたなんて、あまりの出来事に驚いた。
「へぇ、こんな場所あったんだ。」
里美ちゃんが初めて見る感じに言った。
「え!里美ちゃんも初めて見るんだ。」
「うん。こんな薄気味悪い場所があったなんて知らなかったし、地下へ行く階段があることさえ知らなかった。」
と、言った。
「ここじゃ。」
古い扉をガチャと開ける。


「ここか。なんだかあの場所に似ている匂いがする。」
男の子が言った。
「きっと、この場所にもあるのかな。僕が探しているものがきっと。」
男の子が言った。そして駅のホームから少し歩いた。そして南口から東へ歩き、学校の方角へと歩き出す。胸に鳥の形をした缶バッチを身に付けて、人混みの交差点を歩いていく。