電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

「ねえ、智美ちゃん。電界サーバーって何?」
私は言った。
「えっ!…あ、そっか。美希は知らなかったんだよね。実は電界にいるおかげは電界サーバーと言って、子ども達に腕に着けるリストバンド。通称サーバーバンド、の電源が入っている状況で私たち人間は電界にいられるの。」
私は言った。
「じゃあ、そのサーバーバンドの電源が入っていないとデンタや妖怪に出会えないんだ。」
私は言った。
「そう、言うこと。」
智美ちゃんがそう言って、サーバーバンドから電源を切った。
「さあ、美希も。右腕にタッチして、〈電源をお切りますか?〉で〈YES〉かを選択すればいいよ。」
智美ちゃんが優しく教えてくれた。だから、私も電源を切った。すると、小さいウインドウが開き、直ぐに電源が切れた。少し、違和感があった。何か自分がここにいる感覚がないように。