電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

「うん、これね、マンガ。久しぶりに書いてみよって思って、ほら、私よく本買ってくるんだけど、黒白で色が付いていないんだけど、ちゃんと立体的に感じちゃうもの。ああ言うのをマンガって言うんだ」
私は本棚にあるマンガ雑誌を指差した。
「そうなんだ、でも、そういうのって書くの難しくない?」
デンタは言った。
「そうだね、でも、下手でも書いているとものすごく楽しくなるの」
私は言った。
「そうかも」
とデンタ言った。
「え?どうして」
私はデンタに聞いた。
「だって、マンガ書いてる美希ちゃんものすごく楽しそうだから。ボク、初めて見たかも。美希ちゃんが嬉しい表情の顔!」
私は驚いた。デンタはよく私の事を見てくれていた。デンタは意外と見てくれないのかもって勝手に思っていたけれど、違ったんだ。私の考えすぎだったのかも。