電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

この時間は多いみたい。まだ、8時10分前だけど。朝早くから登校しているんだね。
そう言えば私もここに来てから知ったんだけど、数年前から小学生はランドセルという定義から離れ、今ではなんでもいいから自由にカバンを持ち歩くという事になったみたい。私はまだ、ランドセルだったのに。
時代が進むとランドセルからカバンになるんだね。
そう言えば、ランドセルは数万という高い値段だからとか。安く済むカバンにしたんじゃないかって噂もあった。意外と本当の話なんじゃないかな?
私は、そのまま教室へと向かった。そこで、智美ちゃんが先に来ていて、
「おはよう」と声をかけてくれた。
「おはよう」私は言った。
「ねえ、大丈夫だった? あれから」
「うん。心配してくれてありがとう。でも、私はそんなに気にしてない」
「そう、でも、美希遅かったね。今日10分早く授業が始まるんだけど。もしかして、忘れてた?」