電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

デンタには申し訳ない事をしたと、デンタの背中をなでる。ぐっすり眠っている。きっと、疲れたんだろうと。でも、私は思った。本物の犬はとてもフカフカしているのに、どうして電界妖怪〈正式名称:電脳世界妖気怪物〉だと、何にも感じないんだろう……。
「あ、もう10時だ。」
私の部屋の時計が10時の針をさす。今日はすごくあわてた1日だったな。結局、健太郎君は親戚という事なのだろうか?なんか、私が引っ越してきてから、解決しない事件ばかり起きている。これも、何かの仕業なのかな?



夜。時計は2時を回った時。私はその時、寝苦しい事しか覚えていない。でも、大量の汗が吹き荒れる。そう―――。


「美希。そんなに早く行くと迷子になるわよ。」
誰だろう。誰かが私の事を読んでいる。
でも、振り返ってみると、そこにはたくさんの人。
そう、私は親とはぐれてしまったみたいだ。