電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

「そう。わしが作ったエレコープの効果じゃと思った。

エレコープ。それは瞬間移動のことじゃ。しかし、一歩間違えれば記憶なんてもってのほか。たぶん、自分のことしか覚えていなかったのはきっとわしが変な場所に設置してしまったからじゃと。
〕」
「そうだったんですか?…あの、私たちには関係ないかもしれませんが、どういった親戚なんですか?」
里美ちゃんが言った。
「確かに、私も知らないから…。あ」私はいっては失礼かもと思い途中でやめたけど、おじいさんは、別にいやな顔せず、
「いいんじゃよ。別に。確か、お父さんのおじいちゃんの兄弟じゃ。エジロウの」
「エジロウおじさんなら、よく夏休みに遊びに来てくれてました。」
私は言った。
「そうか。本当にすまん。たが、きっと記憶は思い出せるはずじゃ。わしも記憶を思い出させる発明品を作っておるから。待っていておくれ。」