この時、智美ちゃんが少しでも“心配”という感情を開いてくれた感じがした。いつも、人に対して向かって言ったことしか見た事が無かったし。
「私ね。急に倒れたんだって。家族も心配して。で、引っ越してくるはずだった4月から半年以上も意識不明だったんだって。お医者さんから聞いたんだけど、詳しくはお母さんとお父さんで黙っておく事にしたみたい。」
「そうなんだ。でもさ、何が原因なんだろうね。」
咲恵子さんが言った。
「分からないんだよね。」
私は言った。
「そうだよね。親だけに伝えられたって。どうして自分の子なのに?」
「うん。」
智美ちゃんが言った後、私と咲恵子さんが言った。
確かに黙っておくのは不自然だけど、きっと私には不安がらせたくなかったからかも、しれないと私は思った。でも、私はその記憶すらうっすらでしかない。
「私ね。急に倒れたんだって。家族も心配して。で、引っ越してくるはずだった4月から半年以上も意識不明だったんだって。お医者さんから聞いたんだけど、詳しくはお母さんとお父さんで黙っておく事にしたみたい。」
「そうなんだ。でもさ、何が原因なんだろうね。」
咲恵子さんが言った。
「分からないんだよね。」
私は言った。
「そうだよね。親だけに伝えられたって。どうして自分の子なのに?」
「うん。」
智美ちゃんが言った後、私と咲恵子さんが言った。
確かに黙っておくのは不自然だけど、きっと私には不安がらせたくなかったからかも、しれないと私は思った。でも、私はその記憶すらうっすらでしかない。


![BAD THE LIFE 3 [終]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.784/img/book/genre12.png)