電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

そんな私たちが図書館の資料室(資料室は防音なのでしゃべってもいいらしい。)でしゃべっていると。



ボクはデンタ。犬の電脳妖怪。美希ちゃんは今、智美ちゃんと出かけている。僕は家の中で何をしているのかというと、お母さん、美由紀さんのグチを聞く係に…。
「でね、商店街歩いていたらものすごい派手な若者にあってね。そして、私にぶつかってきたのよ。絶対わざとよね。そしたら、『どこ見てんだよオバサン』だって。まだ私40代よ。誰がオバサンよ!!」
……と、まあ、永遠におしゃべり。ボクは一向に聞く一方なのです。
そんなことして、午後2時。時計の針が12を指すころ。お母さんは何か買い物に行くのか、支度を始めた。
「じゃあ、デンタちゃん。お母さん買い物に行ってくるからお留守番よろしくね。」