電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

必死に走る私たち2人。死神は急いで飛び、私たちの目の前に姿を現した。
「!」
すると、晃君が手のひらから、文字を組み合わせた光る丸いものを、死神の目の前に投げつけた。
すると、死神はしびれるかのように、急に下に落ちて倒れこんだ。
「今のうち。」
晃君はそのまま死神の横をすり抜けた。私も急いで死神の横を通り抜けようとした。でも、死神は私の足を掴んだ。
「きゃ!」
私はそのまま倒れてしまう。
「美希お姉ちゃん!」
私の足が、バチバチとなり、私の足がないかのようになった。でも、痛くはない。でも足が無いのと同じなのかもと思うと―――。
晃君はもう一度光る丸いものを投げつけ、私の手を握り、起こしてくれた。
「もうすぐだから。」
「うん。」
私は晃君を信じるしか方法は無いと思っていた。だって、周りには助けてくれそうな人の姿もないから。