電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①

どっちにしても分からないわ。
由梨秘書より〕
と、メールが届いた。



「ったく宏康のヤツ逃げやがって!今度あったら許さないぞ。」
健輔が怒った口調で言った。
「いや、逃げたんじゃなくて、用事で帰っただけで、別に怒らなくても。」
忠が健輔に教える感じで言った。
「うん?おい、あれを見ろ!」
武志が駅の方に指を指した。
駅前の柱にカギの形をした扉が現れた。
「もしかしたら、“アレ”に会えるかも知れない。」
健輔が言った。健輔、忠、武志の3人は急いで走り出す。扉の前に立つと、
「開けるぜ。」
健輔が手をゆっくりと押す。すると、ギギギギギ…と音をたてながら扉が開く。
「ついに見つけた。扉を。」
「でも、これがどんな世界に通じているのか分からないだろう。」
宏康が言った。
「たとえ、行けたとしても、元の世界に戻ることが出来るのか?」
忠が言った。