「ここまででいい?」
「うん。せっかく家に帰ったのにゴメンね。」
「全然、気にしないで。最近、不審者がうろついているから。家も近いから大丈夫だよね。」
「うん。じゃあまた学校で。」
私はそのまま手を振り、さよならをした。結局、夕方になっていた。あそこに何時間いたのだろう?私は短い時間だったかのように思えたが、実際は何時間も経過していたみたいだった。


あれから家に帰り、夕飯を済ませた私は、調べてみることした。まずは過去だ。悟州都町の過去には何があったのか…。机に向かい、イスに座る。そして、ネットを立ち上げ、検索を始める。
ビリケン。それは意外にもヒットしない。別な言葉なのか?そう私は思った。すると、サイトの最後のほうに、『ビリーズケンビニアではありませんか?』と表示されていた。
「ビリーズケンビニア?もしかしてビリケンって略語なの?」
私は、恐る恐るクリックしてみた。