大陸の冒険 アダナレロと天空の島

「!!!」
僕はあの人がみた覚えがありそうな感じがしてたまらなかった。
「あれ?博司(ひろし)さん?」
「君は美代子さんかな?」
「あ。実は私の名前は本当はあったんです。本当の名前はリーム。」
「記憶を取り戻したんだな。」
「はい。…ところであなたは何をしに?」
「!─―ま…正俊なのか?」
「……もしかして?お父さん!?」
「え!」
「私の名前は槍宮 博司だ。」
「お父さん!」
僕は嬉しくてたまらなかった。亡くなったお父さんがこんな世界にいるなんて。まるで夢みたいだと…。夢─―。これが夢じゃないといいのになぁ。せっかく会えたのに夢だったら、ショックを受けそう─―って。
「なんでお父さんがこんな世界に?」
「実は交通事故で亡くなったのは嘘なんだ。」
「ウソ!!」
「事故に合う前、横断歩道をわたっている途中。その下に鍵が落ちていたんだ。」
「鍵?─―もしかして、白いカギ?」
「ああ。そうだよ。真っ白いカギだった。そして車が近付いてきたとき、車に鍵穴を見付けたんだ。」
「鍵穴?」
「その鍵穴に鍵をさしたんだ。運転している人は慌ててブレーキを踏んだ。しかし、間に合わなかった。だから鍵穴に鍵を入れて回せば何か奇跡が起こるかもしれない。」