大陸の冒険 アダナレロと天空の島

いろいろあった。
「ここがムーナイよ」
「ここがムーナイ。」


─――──
月の大都市〔ムーナイ〕


この町は先程と変わっている。見たこともない巨大なロケットに月のシンボル。果物市が盛んみたいで面白いかたちの果物やまずそうな果物も売られている。でも、そんな楽しそうな町とは裏原に、イジメの町とも言われているみたいだ。看板にそう書いてあった。

「この大都市はね、イジメがたくさん起こるの。町の人々はイジメの主さい者が怖くて誰も近付かないの。」
「誰も…?」
「イジメが広まった発信原の街とも言われているの。」
「イジメの発信原。…ところで主催者って誰なの?」
「バーリヤ・ウヌ・ボースト。すなわちバーリヤ氏。」
「そのバーリヤ氏は一番偉い方?」
「そう言ってもいいかな。」
僕たち二人は歩きながら目的地へと向かっていた。僕は周りの様子にも気を取られながら話を聞いていた。
「…イジメの理由はなんだか分かるの?」
僕は聞いてみた。多分気味が悪くなって断られる覚悟をして。
「それが…給料が少ないとか多すぎるとかでもめて、しまいにはイジメが始まるの。多く稼いだら無視。少なく稼いだら優しくなったり…。」