ここが折り返し地点なのだろうか?
「ここ?」
僕は半信半疑で前へと進んだ。しかし、ハズレみたいだ。なんにもないし『ハズレ』と書いてあった。
僕は気を落としていたが、また別な道がいくつもありどれかを進んだ。自分もどの道に進んだか分からなかった。でも前へと進まなきゃ、毎日は見えてこないし僕の人生も切り開かない。

そのころ村長は自分の部屋でお茶を飲みながら休憩していた。
「どうなったかのう。もしかして諦めたかな?でも正俊も諦める人じゃないと思うし…。よしっ、様子をみてみるか。」
村長はリストバンドにあるボタンを押し画面を出した。そこには僕らがいくつかの画面に分かれて写っていた。
「みんな順調に進んでいるな。」
村長はゆっくり立ち上がり外に出て先の滝へ向かった。


「そう言えばみんなどうなったかな?もう戻ったかな?」
僕は石を蹴りながらぶつぶつ言った。いいながらふと気付いた「あれ?」。同じところをグルグル回っていることに。別の道に行けばいいものを、下を見ながら歩いていたのだ。
「どうしよう。タイムロスだ!」
僕は慌てて走り、戻って別な道を進んだ。しかし、また戻って来てしまったらしい。