「コイツじゃ！」
聞いたことがある声だった。
「村長！」
そこには村長がいた。実は村長も跡をつけてきていたのだ。村長は疲れ果てたような顔をしている。

「大丈夫ですか？」
僕は村長に話しかけた。
「ありがとうじゃ。早く追いかけるのじゃ。」

「いっけない！」
そう言って振り向くともう誰かは小さくなっていた。
「今でも間に合うかな？」
そう僕が言うと自信ありそうに美代子さんが
「大丈夫！私にまかせて！」
「？」
美代子さんは口笛を吹き、物凄い音と共に何かが近付いてきた。よーく見てみると鳥だ。とても大きくはないけど、人は十分に乗れるスペースはありそう。美代子さんは呼び出した鳥に乗り、誰かを追いかけて言った。ただただ僕はそれをボーッと見ていた。けど村長の「追いかけろ！」の声に驚きながら、美代子さんが乗っている鳥を見ながら、跡を追った。
すると、美代子さんは急に急降下した。僕と追いかけていた何人かの人は慌てて行ってみた。
そこで美代子さんは敵の誰かを『とうせんぼ』していた。僕たちは急いで誰かの周りを囲み、誰かをどこにも行けないようにしたのだ。
「これであなたはどこにも行けないわよ！」
そう美代子さんが言った。