でもこんなんでいいのだろうか。だって、イジメは人間がするもの。運任せでは出来ないと思う。それを冒険をして、戦って、島にたどり着いて、願いを叶える、そんな事でスッキリ出来るのだろうか。

「それでは行きましょ。」
「はい。」

僕は不安そうに返事をし、美代子さんのあとに続いた。


―─崖の上
黒い何者かが待ち構えている。そして、どこかに飛び立った。素早く…。


==ビールト==

よく見るとレンガで家をつくっているみたいだ。
様々な食べ物が売られている。なにこれ!?なんて思うような気持悪い食べ物もヒモで結んで天井につるしてある。

「私は小屋で一人暮らしなんです。」
「一人暮らし?家族はいないの?」
僕はちょっと失礼かと思ったけど尋ねてみた。
「やっぱり失礼だった?」
美代子さんは黙って立ち止まった。けど喋りだした。
「─―実は私のお母さんとお父さんはね、イジメ関係の事件で追い詰められたの。そして、裁判所で死刑になって…。」

「ごめんね。悲しいことを思い出して。」

「全然。気にしてないわ。それで…」

「大変だ!」
どこからか騒がしい声が聞こえた。さらに、町中も騒がしかった。
「なに!」