大陸の冒険 アダナレロと天空の島

成男君が言った。
「どうして?人が消えていく事がそんなに楽しい?」
僕は言った。
「ああ。楽しいさ。だってお前らはそんな辛さを味わった事なんてないだろう!」
成男君の言う通り。僕は人が消えていく、いなくなる辛さなんて感じた事はない。
―――
でも、幼い頃おばあちゃんとおじいちゃんが亡くなった事は少しだけ覚えてる。でも、それは本当に小さい。まだ、産まれた頃だったから、そんな感情はまだなかった。
「無いようだな。ならばそんな悲しい気持を味あわせてあげようか?」
成男君が言った。
味あわせてってまさか!
「そうさ!電竜さ。電竜の力はものすごいパワーを秘めているんだ。それを俺が引き出してやる!――おいっ!お前ら。準備はいいか?」
「イエッサー!」
大国軍団が敬礼すると、すぐさま、準備に取り掛かる。
成男君の回りに大国軍団が並び、魔法陣のように光だす。
何かを始めようとする。しかし、僕らは動くことが出来ない。このままだと僕らは‥‥‥。
「喰らえ!!」
成男君の合図と共に電竜から凄(すさ)まじい力を体に溜め込んでいく。