大陸の冒険 アダナレロと天空の島

「エサ?」
「俺に願いのカギを渡したら、仲間を解放してやるよ。」
するとリームさんが
「なんだって!それは卑怯(ひきょう)よ。私たちをおとりにしてカギをもらうなんて!」
と、言った。
「あの奴は最初っからそれが目的だったんじゃ。」
村長が言った。
「あの人、仁志って言う人じゃない。」
セイミさんが言った。
「それ、どういうこと?」
リームさんが言った。
僕とセイミさんの内緒にしていたことがバレてしまった。セイミさんは悪いわけじゃない。こんなことをした人が悪いんだ。と、僕は思った。
「私、こっそり情報を掴んでいたの。大国軍団の隊長が誰のか。それをみんなに言ったらその子を倒すと思ったの。」
「その子を?もしかして、正俊と同級生なのか。」
ビートズさんが言った。
でも、セイミさんがそんな事を思っていたなんて知らなかった。
「でもさ、今はその同級生じゃないみたいよ。」
リームさんが言った。
「あら、本当ね。別人?」
セイミさんが言った。


「さて、どうする?」

「カギは渡したくないけど、みんなを助けたい。」
僕は心に思った。このカギは大切な物。封印を解くためにみんなで頑張ってここまで来た。