携帯のアラームを無視していたのか、気が付いたら12時になるところだった。

 まだ眠気の残る体を一気に覚醒させたのは、背中に感じた温かい何かだった。

 反射的に振り返ると、そこには――


「……ん……っ」


 またしてもヒメが、俺の隣で寝ていた。

 さすがにもう慌てはしない、が、どうしてコイツは……俺のベッドに入ってくるんだ!?


 ていうか、いつの間に帰ってきたんだか。


「おい、ヒメ。起きろって」


 ヒメを放っておいて起きようかとも思ったが、色々と聞きたいことがある。

 これだけ迷惑掛けられてるんだから、聞いたっていいだろ。