一樹が彼女と別れないってのは、痛いほど分かっていた。 だからこそ、“さようなら”を言いたかったんだ。この、ツラい思いと“さよなら”したかったんだ。 あんなに、強く決心していたのに…揺らぎ始めた。 それは、多分…一樹の想いを聞いてしまったから。