幻視痛


最上階の踊り場の下に着いた。


『ここで式が終わるまで一眠りすっかなー。』


まるでスキップをするように、階段を昇ろうとした時だった。


………??
なんだ、この匂い。


女の子が好きそうな、花の香りがしてきた。


足の速さを緩めると、そこにいたのはー…。


『なに、お前??人の領域に勝ってに入ってくんじゃねーよ。』


栗色のストレートの髪の毛で、目は大きく、綺麗なアーモンドの形をしていて、透き通るような白い肌をして


『ぼーっとしてねぇで、さっさとどっか行けよ。』


恐ろしく口の悪い女の子だった。