「莉央!」




何回か呼び続けて、やっと莉央は反応してくれた。





『なんで先生が莉央って呼んでるの?』




…とでも言いたげな、「?」を頭の上に並べた莉央の表情。




それもまた、かわいく思える。







「莉央!こっち来て!ちょっと休憩するか。」




でも俺はこの時、すごく嬉しかった。




堂々と、莉央の前で『莉央』と口にすることができたんだから…。