「私は、渡先生を信じています。」 …え? 都築は、穏やかな顔になって話し始めた。 「今までできなかったことをできるようにするって、並大抵のことではないと思います。でも先生は私を『泳げるようにしてやる』って、最初に言ってくれました。」 教室の窓から、夕日が差し込んでくる。 都築の顔もその光でほんのりオレンジ色に染まっていた。