莉央ともあまり話せていなかった。 だからせめて、偶然会った時だけは莉央に話しかけていた。 いつも通り。 何も変わらないように、俺はもうすでに癖となるくらい、莉央の頭をくしゃくしゃとなでた。 それだけが、俺の楽しみ。 そして、それだけが俺が莉央にしてやれることだった。