昼間すら、涼しい風が駆け抜けるようになった11月中旬。 空の青がやたら濃く見えて… 落ち葉がひらひら舞い落ちていくこの季節。 桃川北高校、校長室。 「…渡先生!?本気でこれを…?」 スーツをビシッと着こなした校長が、俺に驚きの視線を向けた。 そう、俺はたった今、校長の机の上に辞表を置いたところだった。