「…よし!俺が教頭と校長に掛け合ってみるよ。」 俺の決断に、一色の顔はパッと明るくなった。 「渡先生、ありがとうございます!」 一色は大きな声で俺にお礼を言って、嬉しそうに職員室を後にした。 …でも、 予想通り交渉は難航した。 ――なぜ、プールが無いのに水泳部なんだ? ――今更わざわざそんなもん作らなくてもいいだろ? なんでこう… 新しいものを作り出す時って、みんな頭が固いんだよ?