「渡先生、お疲れ様ですー。」 いい気分で教職員のテントに帰ろうと思ったら、後ろから井上先生に話しかけられた。 そう言えば、井上先生も借り物競走の選手だったよな…? 「どうも、お疲れ様です。」 「さすが、渡先生。速かったですね〜。生徒の声援も一際大きかったですし。」 「いや…そんな…」 競技が終わった直後なので、井上先生の汗は更にひどいことになっている。 羽織った上のジャージからチラリと見えるTシャツは汗で肌色が透けてるし、おでこの汗が頬を伝って、一瞬涙のようにも見える。