あ…




その手に掴んでしまったものは、部室の鍵ではなくて。




小さく金色の光を放ち続ける、富士山のキーホルダーだった。






そう。


今日は久々に莉央に会える日だった。




だから夏休み中に渡しそびれてしまった、このキーホルダーを渡そうと思っていた。