その後、次々と桃北水泳部の面々が頂上に現れた。




みんな無事に頂上にたどり着いて、ご来光を拝むことができた。





眩しい太陽の日差し。



富士山は夏でも頂上の気温は冬並みに低い。




寒いぐらいのひんやりとした空気と刺すような日差しが、妙にミスマッチに思えた。






みんなご来光に感動していたようだが、俺にはその光に照らされた莉央の方が美しく見える。





そうだな…



莉央と二人きりで見た満天の星空。




そっちの方が綺麗な景色だった気がする。




やっぱり、俺の綺麗な思い出の中には、莉央が必要みたいだ。