そして莉央と二人で登山道に戻った。




莉央はさっきのおぼつかない様子ではなくなっていた。




もちろんペースはそんなに変わっていないが…


さっきよりも力が戻ってきたように感じる。




俺は莉央を励ましながら、二人で歩く道を踏みしめた。




俺は、嬉しかった。




部活の一環でやってきた、富士山。




仕事だから、莉央と二人で登るなんて、あまり想像していなかったが…



思いもよらず、莉央と二人きりになった。





これは、いつも仕事を頑張る俺へのプレゼントなのか…?




もし、莉央と二人で頂上まで登れたら、何でも頑張れそうな気がするな…。




そんな幸せをかみしめていたら…