「癖、ですか?」 「ああ。特に腕と頭。自分のリズムがあるんだろうけど、動きのタイミングが合ってない気がする。初心を忘れないように、他の奴の泳ぎも研究しろよ?」 「…ありがとうございます。ほな、みんなの見て頑張ります。」 関西弁独特のイントネーションで瀬戸が礼を言ってくれた。 そしてふと1年の練習コースの方を見ると、山田が既にプールに入って泳いでいた。 莉央は…?